コンセプト
このプロジェクトではダンサーが楽曲の創作を行うことを入り口にしています。コレオグラフのプロセスには様々な入り口がありますが、敢えてラップトップによる楽曲創作をダンサー自身に課すことで、創作プロセスの技術的側面、そして構想、構成的側面をより新鮮な形で若手のダンサーが体験、試行錯誤できるのではないかと考えました。
プロジェクトのディレクションは山中透氏にお願いしました。山中氏と云えばあの伝説的なDUMB TYPEの『S/N』に至るまでの古橋悌二を中心とした一癖も二癖もあるアーティスト達や、シンガポールを拠点に世界的に活躍するオン・ケン・センと渡りあってきたコラボレーションの巨匠です。そして音響メディアがオープン・リールからDAT、云々など急速に変貌してきた時代の先端をまさに身をもって体験してきた方とも云えます。また、実際「ダンス」と一口に言っても、言語、イメージ、音、空間、などのパフォーマンスを成り立たせる〈場〉を総合的に理解することなくしてはクリエイターには成り得ません。しかし、実際は、様々な職能分化によって、クリエイター同士といえども、お互いのプロセスが見えなくなっていたり、コトバが理解不能になっていたりします。そこで、様々な解釈やプロセスへの水先案内人としてshin-ya b.氏にドラマトゥルグをお願いしました。
参加者は2011年4–5月に開催した第16 回京都国際ダンスワークショップフェスティバル「メディアとダンス(講師:山中透/ shin-ya b. /チョン・ヨンドゥ)」プログラムより選考されたメンバーと事務局推薦で選ばれた5組。半年間の定期的なセッション、そして公演前の2週間以上に渡るレジデンス製作(初音館スタジオ/京都芸術センター)を経て、ショーイングを行います。
坂本公成(Dance Environment Project プログラムディレクター)
Dance Environment Project:
若手ダンサーの育成を目的として、第一線で活躍するさまざまなアーティスト達による指導、ファシリテーションの下、作品をつくる力、上演するための制作力や広く社会との関わりなど、アーティストとして活動していくためのすべての環境(=Environment)を総合的に意識できるプログラムを展開していくプロジェクト。
プロフィール
北村淑美
1987年愛知生まれ中学、高校時代に柔道部に所属し、身体を使う表現に興味を持つ。柔道二段。現在、京都精華大学デザイン学科ビジュアルデザイン学部に在籍中。京都に来てから舞台表現を開始、少しずつ活動範囲を広げている。今回、初のダンス作品に挑戦する。
小池陽子
獨協大学法学部法律学科卒業松山バレエ団、NBAバレエ団での活動を経て、現在は指導者として活動。Dance Studio Saitama City Ballet 主宰。近年はフリーランスダンサーとして主にコンテンポラリーダンス作品、プロジェクトに参加。ヨーロッパ、NY、イスラエルと様々な国で研修を積む。2008年より創作活動を開始し、2009年にTIPPEDを立ち上げる。バレエの美意識、機能性をベースに、新しい可能性と想像力をかきたてる作品創りを目指す。2009年 FUKUOKA DANCE FRINGE FESTIVAL オーディエンス賞受賞。2010, 2011年 Seoul International Choreography にFinal Stageに選出。TIPPEDとしての活動以外に振付・作品提供やWS講師として、全国で活動を展開。国際公認フェルデンクライス・プラクティショナーとして東京・埼玉・大阪・神戸で指導にあたる。
• Gyrokinesis Instructor資格取得
• 国際公認 Feldenkrais Practitioner資格取得
• Franklin Method Instructor資格取得
齋藤学
1980年愛知県生まれ。2007年より京都でフリーの音響家として演劇・コンテンポラリーダンス公演に関わっている。ダンスはしたことがなく、もっぱら鑑賞が趣味。趣味としてのダンス鑑賞と、仕事としてのダンス音響をより深く融合するべく研究を重ねている。最近は趣味の海釣りを通して、自然と人体の結びつきについても考えている。電子音楽の制作にも興味がある。
竹内英明
1981年高知県生まれ。京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科舞台コース卒業。これまでに山田せつ子、桑折現、きたまり、杉原邦生らの作品に出演。近年ではdots experimental performance project「手紙/断章/往復させる、折りたたむ」、双子の未亡人「Groundless-ground(s)」、白井剛「静物画-still life」に出演。
野村香子
1984年福岡県生まれ。07'愛媛大学教育学部生活健康過程健康スポーツコ−ス卒業後、京都を拠点に活動するダンスカンパニー"Monochrome Circus" に、07 年よりダンサーとして所属し、ほとんどの国内、海外のツアーやプロジェクトに参加。約160 名の市民ダンサーが参加した『オーケストラで踊ろう!!』('10) では振付アシスタントを務める。高槻現代劇場でのミュージカルや合唱団への振付、Contact Improvisation Meeting in Japan での講師など、活動の幅を広げている。身体がもつ無限の可能性と本来の力を探求中。
2012年3月、シンガーソングライターの深水郁と「The scales of mermaid 人魚の鱗 プロジェクト」として、国内ライブツアー(京都/東京/福岡)を予定。
今回の作品は初の公式ソロ作品となる。
福井幸代
香川県丸亀市出身。大学でインテリアデザインを先攻、空間、家具やものづくりを考えるうちに、「もの」を使う身体そのものに興味を持ちはじめる。チョン・ヨンドゥ演出/振付作品『between』、瀬戸内国際芸術祭2010参加作品『直島劇場』、双子の未亡人『Groundless-ground(s)』に出演。最近では、東山青少年活動センター主催事業『ココロからだンスWS』にアシスタントとして参加。